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●食道がん
判別率の高いDNAチップ開発 東レ、京都大学 |
2005/12/24 |
東レと京都大学は内視鏡検査などで採取する耳かき一杯ほどの組織を基に、がんか否かを高精度で判別し、転移のしやすさも予測できる診断チップを共同開発した。対象は食道がんと腎臓がんで判別率は85%以上と極めて高く、臨床研究を進め、製品化を目指すとしている。
この診断チップは、DNAチップと呼ばれる遺伝子解析器具の一種で、東レは高分子技術を応用し一般的なガラス基板より百倍以上感度の高い合成樹脂基板のチップを開発していた。今回の開発はこれを利用して京都大学と共同開発をしていた。
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食物が通過しやすい人工食道を開発 東北大学グループ |
2005/11/25
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食物を飲み込みやすくする蠕動(ぜんどう)運動の機能を持ち、熱によるがん治療も可能な人工食道を、東北大学のグループが開発した。
食道がんが発見された場合、切除不可能なケースが多く、がんにより食道が塞がれ、食べ物をのみ込めなくなるため、人工食道を患部に埋め込んでいたが、食べ物が詰まる障害があった。
東北大学のグループは人工心臓などに使われている素材を使い、それに取り付けた特殊な形状記憶合金のリングに電気を流すことで流した部分だけが収縮し、電気を流すのをやめると形状記憶により元に戻ることを利用し、順次電気を流すことで蠕動運動を実現した。電流は、腹部に穴を開けずに体外の電源からコイルに供給できる。また、がんが熱に弱いことから、人工食道の外側を発熱させ、がんの進行を抑えることも考慮されている。この人工食道は動物実験を経た上で実用化を目指す。
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内視鏡大手(フジノン、オリンパス)がん早期発見につながる新技術を開発
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2005/11/08 |
内視鏡の大手の富士写真フイルムグループのフジノンとオリンパスグループががん早期発見につながるシステムを開発した。内視鏡は主に胃や食道、大腸など消化器系のがん診断の際に使われ、がんの「栄養補給路」に当たる毛細血管を見つけられるかどうかが、早期発見につながる。フジノンは病変周囲の血管だけを別の色で表示するソフトを来年発売予定であり、オリンパスは光の照射方法を改善し血管を際立たせる仕組みを開発している。
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