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●子宮頸がん
がんの放射線治療 副作用リスク遺伝子で予測 |
2006/03/28 |
放射線によるがん治療で副作用が起きるかどうか、患者の遺伝子を基に判断するシステムを放射線医学総合研究所(千葉市)が開発した。個人によって異なる副作用の発症確率を予測し、その人に合った放射線照射量を決めるのが狙い。予測精度を高め、5年後の臨床応用を目指す。
がん細胞を狙う放射線治療では、周囲の正常細胞も傷つき、潰瘍(かいよう)や下痢、血尿などの副作用が伴うことがある。
同研究所は、全国の大学病院などの協力で約2000人の副作用と遺伝子のデータを収集。乳がん、子宮頸(けい)がん、前立腺がんの副作用発症にかかわる、57種類の遺伝子配列の違いを特定した。
新システムでは、微量の血液採取で遺伝子情報を取得。放射線治療で副作用がみられた患者の配列と比較し、発症確率を予測する。約3時間で判定できる。 |
高精度で診断時間が短縮されるヒトパピローマウイルス検査キット |
2005/11/16 |
ハンガリーの性感染症の検査キットメーカーのジェノID社は、子宮頸がんの原因ウイルスの各種変異体を検知する「ヒトパピローマウイルス(HPV)検査キット」を発表した。HPV診断法としては初めて、リアルタイム・ポリメラーゼ連鎖反応法(DNA鎖複製連鎖反応法、リアルタイムPCR法)を用いている。従来の検査法では結果が出るまで8時間を要し、検査精度が低かったが、この検査キットでは、検査後3時間で結果が得られる上、誤った検査結果が少ないためHPV診断の確度が大幅に向上する。
HPVが原因となる子宮頸がんは女性特有のがんの第2位で、世界中で毎年500万人以上が性感染症HPVのケースと推定されている。 |
イソフラボンが含まれる大豆摂取は閉経後女性にも安全 |
2005/11/02
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大豆に含まれる植物性エストロゲンを豊富に摂取しても、閉経後の女性では子宮癌(がん)の発症リスクが増大しないことが、アメリカシカゴで開かれた慢性疾患の予防および治療における大豆の役割に関する国際シンポジウムで発表された。
米ウェイクフォレスト大学バプティスト医療センターの研究グループは、ヒトと動物を対象とした研究で、大豆の摂取により子宮癌の発症が促進されることはなく、予防効果が認められることもあった。イソフラボンが含まれる大豆の大量摂取は、閉経後女性に安全であるかについては確証が得られていない。しかし、ホルモン補充療法の施行と乳癌や脳卒中リスク増大の関連性が指摘されてからは、多くの女性がその代替法として、大豆を摂取しており、イタリアの研究グループが、大豆エキス錠剤を服用した女性で、子宮内膜が肥厚し子宮内膜増殖症の発症率が高かったことを報告している。
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